【ベトナムの田舎に泊まろう】新企画スタート!!
みなさん、こんにちは。ハノイのたいきです!
最近は、新サービスのためにデザインや仕様書の設計に追われて、超バタバタしています。
それでもやっぱり、やりたいこともちゃんとやりたいので、ブログも頑張って続けていきますよ!
以前ふとした思いつきで新企画を始めることにしました。
それが、【ベトナムの田舎に泊まろう】という企画です。
これまで、ハノイは散々満喫したし、ダナンも自分の庭状態です。ハノイ近辺の有名観光地も一通り行ってしまいました。
でも、田舎のまだ発展していない場所などにはあまり行ったことがなく、もう一年半もいるのに全然ベトナムのことを知れていないなと最近つくづく思うようになったわけです。
そこで、もっとベトナムのいろんな姿を見て、体験して、知りたいと思いから、ベトナムのど田舎を色々旅してみようと決めたわけです!
普通は、外国人だけでは行けないような場所も今の僕なら行けちゃいます。
日本語でその場所の記事が書かれるのは、初めての場所もあるのではないかと思いますので、ぜひ楽しんでご覧いただけると嬉しいです。
それでは、早速第一弾の始まり〜!!!
ベトナムの少数民族タイ族が住む山奥の地ーBắc Sơnー
記念すべき第一回の旅の目的地は、Bắc Sơn(バックソン)です。
ここはベトナム最北部の山奥にある、多くのタイ民族が住む地域です。本当にもうすぐいけば中国になるような場所ですね。
実はベトナムは50以上の民族がある多民族国家なのです。
といっても、人口のほとんどはキン族という民族が占めていて、他は少数民族というわけです。
そして、タイ族はキン族の次に多く、少数民族の中では一番人口が多い民族なのです。
少数民族はあまり都市部には住んでおらず、その多くが山奥などの田舎に固まって住んでいます。
都市部では少数民族に対する差別などもあるらしいです。(この点に関しては僕は噂程度にしか知らないので、深く触れません。少なくともハノイに住んでいる僕の友達のタイ族の子は友達が多くて、差別されていないように感じます。)ただし、僕のベトナム人のキン族の友達は「外国人と結婚するのは良いけど、少数民族とは結婚したくない」と言ってたので、少なからずそういう差別もあるのではないかと思っています。
そんな感じで、ベトナムにはそれぞれ〇〇族の地域というのが、たくさん点在しています。
あの有名な観光地のサパも、モン族の住む地域としても有名なんですよ。
今回はその中で、タイ族が多く住んでいる地域を選んだわけです。
というわけで、前置きはここまでにして、旅をスタートしましょう!!
旅の始まりは家の横から
僕の家はBến xe Mỹ Đình(ベンセーミディン)という巨大バスターミナルの横にあります。
このミーディンのバスターミナルはハノイ市内でも一番大きい?くらいの規模で、ここから様々な地域へ行くバスが昼行バス夜行バス問わずに出発しています。
ベンセーミディンと呼ぶのは長いので、ここをバスタミディンと名付けておきましょう。
今回はこのバスタミディンから目的地のバックソンまで直通でいけるバスがあるということなので、このバスタのバスを使うことにしました。

家から徒歩2分でバスタに到着。
中に入ります。

中はこんな感じになってます。
様々な目的地に向かう人々でごった返してます。
奥がチケットカウンターになっていて、目的地の名前を探してそのカウンターへ行けば、目的地行きのバスチケットが手に入ります。

チケットをゲット!!
片道で 80Kドン(約400円)です。安い?高い?
片道 3〜4時間の道のりなので、時間的にいうと大阪から広島へ行くような感じでしょうか?
それが400円なら安いよね。
ベトナム人の僕的にはちょっと高いなと思っちゃうのでした。。。

バスタの裏側へ行くと、バスがたくさん止まっている広場があります。
ここから自分たちが乗るバスを探すのです!(チケットの番号とバス乗り場の番号を照らし合わせて探してください!!)

僕が乗るバックソン行きのバスを発見!!(この写真は途中休憩の時に撮った写真なので、背景が田舎です。乗った時は急いでて写真撮るの忘れてた)
想像以上に汚くて小さい!!

車内はこんな感じ。
大音量でベトナムミュージックが流れております。
そして出発予定時刻が11時にも関わらず出発は11時半になるという安定の遅延。
そんな感じで、4時間のバス旅が始まりました。。。
道は悪く、バスの運転は荒いので、超ガッタガタなります。
本を読もうと思ってたのに、酔ってしまうから読めないくらいに激しいです。
それでもう諦めて寝ようと思ったら、前から爆音のベトナムミュージックは鳴り止まず、後ろのボーイは大音量でゲームを垂れ流しており、とても寝れる状況ではない。
神に4時間を短縮してくれることを真剣に祈りました。
地獄のバスを越えれば大自然が待っていた
祈りは届かず、みっちりと4時間バスに揺られた後、ついにバックソンに到着しました。
バックソンの中心部から、さらにタイ族が多く住む村Quỳnh sơn(クインソン)までタクシーでいきます。
そしてついに。。。

到着!!
山奥の伝統的な村の雰囲気があり、すごく良い!そして、何よりもハノイでは見られない大自然!!
この辺りは伝統的な高床式の住居です。

こういった街の風景を見ていると、「ああ、これが昔ながらのベトナムの街並みなのかな」って思いました。
僕にとっては趣があるように感じる、大好きな風景です。
こういう場所は歩いているだけで楽しい。

ちなみにこの村にはハノイとは比べ物にならないほど、たくさんの犬がいました。
どこに行っても犬がいて、おやつを持っていたら、それを狙って付いてくる奴もいるくらいです。
そこで僕は思い出した。
中国に近い、ベトナム北部山奥の地域では犬をよく食べる風習がより残っているという話を。
つまりこいつらは非常食か?
こんなに可愛いペットのように飼われている犬たちが食べられるというのか!?
まあ、多分食べられるんじゃないかな。。
僕のハノイに住んでいる友達が久しぶりに田舎の実家に帰ったら、飼ってた犬がいなくなってたから両親に理由を聞いたら、食べたと言われたという話を思い出しました。

少し細道に入っていくとこのような景色になります。
ハノイでは見られない、独特の雰囲気を感じられるので、これまた歩いているだけで新しい世界にきたみたいで、すごく楽しかったです。

しばらく歩くとホームステイできる場所を見つけたので、今夜はそこに泊まることに。
壁にいっぱい吊るされているトウモロコシは魔除けなんだとか?
ベトナムの田舎地域ではこのようなホテルではない、ホームステイと言われる形式の宿泊施設があります。
ホームステイと言っても、ドミトリーに近いイメージです。
大きい広間があって、そこに布団がいくつもひかれていて、そこでみんなで一緒に寝る感じです。
だいたい、地域のお金持ちが家を改造して旅行者をこのようにして泊まらせているのかな?
今日は祭りということもあり、広間は満員だったので、個室に通されました。

個室はこんな感じ。
せっかくだから、ドミトリータイプで寝たかったんですが、満員なら仕方ない。。。
仕方ないので、個室で我慢しました。
普段ならこのホームステイの場所でご飯は作ってくれるのですが、祭りで忙しいからご飯は作れないと言われたました。なので、自分たちでご飯を求める旅に出ることになりました。
このホームステイの場所は清潔でサービスもよかったので場所の情報を共有します。もし、バックソンに行くことがあればぜひ使ってみてください。
色々やばいベトナムの田舎のご飯を食す
少し歩くと、飲食店などが少し立ち並ぶ通りに出たので、美味しそうな店を探します。
すると小学生の頃によく見たアレの本物を発見!!

豚の丸焼き。
豚が丸焼きされているところは、初めて見ました。
この子はずっとくるくる回されており、満遍なくちゃんと焼かれていました。
小学生の頃によくいたよね。鉄棒にぶら下がって、豚の丸焼き〜っていうやつ。そんなんを思い出しながら、これが本物かと感慨深い気持ちになっておりました。
この店は豚の丸焼きしか売らないというこだわりの名店なので、豚がもうしばらく回されているうちに、タンパク質を求めてもう少し歩いて回ることに。。
まずはベトナム特産のモチみたいなやつをゲット。

なんか見た目からして美味しくなさそうだけど、店員さんが美味しいと言い張るので、信じて購入しました。
次は、こいつだ。

どうもこの地域は丸焼きスタイルが好きらしい。
パンやウインナーでさえも丸焼きにしちゃうのです。
丸焼きこそ正義!と言わんばかりの、丸焼きゴリ押しスタイル。
ここで丸焼きにされたパンをゲットして、先ほどの店に戻ります。
さっきの豚ちゃんは綺麗に焼き上げられて、切られていました。
そこで、僕たちも適当に豚肉を切ってもらいました。

ついに、ご飯が揃いました!!
お肉はこの得体のしれないタレにつけて食えとのことです。
まず肉を食べます。これが、すっごいジューシーで柔らかいお肉で美味しかったです。
しかし、丸焼かれているところを見たせいか、少し気持ちがのりきらずあまりたくさん食べる気にはなれませんでした。
それに、肉の下にすっごい血が溜まってたんですよね。
だから、これ大丈夫なんかな、という不安の気持ちがまた食欲をすり減らしていきました。
(無事にお腹は壊さなかったので、大丈夫やったようです。)
次にさっき手に入れたベトナムもち。
これはなんていうんやろ、エグミのあるモチという感じ。
まじでエグいです。たかがモチを作るだけなのに、どうやったらこんなにまずく作れるのかと逆の驚きを隠せないレベル。
犬にあげました。
パンが一番美味しかった。
やっぱ丸焼きにしてるから全体が程よくパリパリに焼けてて、中はふわっとしてるんですよね。
血だらけの丸焼かれた豚ちゃんと、エグいモチが、パンの旨みを引き立ててくれて、僕史上トップレベルに美味いパンだと錯覚させるほどの健闘ぶりでした。
村のお祭りに行っちゃうぞ!!
ちょうどこの日の夜は村の年に一度の伝統的な祭りがあるということで、せっかくなので参加してきました。
会場へ着くと、すでに祭りは始まっておりました。
伝統的な祭りっていうから、僕は「ワッショイワッショイ!!ソーランソーラン!!」って感じのやつを想像していたんですが、実際はこんな感じでした。

よくベトナムで見るやつ!!!
(ベトナム在住者はわかるはず)
よくある出し物スタイルのイベントでした。
ただ、これはタイ民族の伝統衣装と伝統音楽だったので、その点は楽しめましたけどね。

しかし、次の演目に至ってはもはやポンポン。
服装は伝統やけども!ほんでHappy New Year言うてますけども!!手の先に持ってるものが全然伝統的じゃないポンポンですから!!
でも、一生懸命歌って踊ってる姿は可愛かったので、まあよし。

ここでは、美味しそうなマンゴーがあったので、それを買って少し頬張りました。
ベトナムってマンゴーに唐辛子とタレをふって食べるやつがあるんですね。
これが甘いマンゴーと良い感じに調和して美味いんですよ。
正直、この村でこれが一番うまかった。
こういう田舎では、自然のものを食べるのが一番美味いということなんでしょうか。
その後、祭りの雰囲気は十分満喫できた(厳密に言うと飽きた)ので、ホームステイに戻りました。

すると、なぜか家にはタイ民族の伝統舞踊を披露する方々がいました。
どうやら、この日に同じホームステイに泊まる予定の人たちが伝統舞踊を見たいから呼んだらしいです。
すごく中国人に見えるお金持ち感たっぷりのベトナム人老人会って感じの人たちでした。
ある意味では、これは運がよかったですよね。
伝統舞踊を近くでじっくりと見られる機会が得られたからです。
今までに見たベトナムの伝統舞踊とはまた少し違っていて、とても楽しめました。
こうやってそれぞれの民族に伝統があって、それが残っていってるのは素敵なことだし、これからも大事に受け継ぎ残していかないといけないなと思いました。
部屋に戻っても暇だったので、また少し周りを散歩することにしました。

やはり田舎は街灯が少ないので、夜になるとものすごい暗かったです。
でも、この暗くて薄気味悪くて、少し怖く感じる感じが僕にとっては、どこか懐かしさもあり、楽しかったです。
(田舎出身の僕にとってはこの夜の暗さは懐かしいんですよね。ハノイでは感じられない暗さなので。)
ベトナムの古い時代を体感できる、とてもいい機会になりましたね。
そんな感じで1日目は終わり、就寝しました。
二日目は険しすぎる山登り!?
二日目はこの地域で有名な山へ登ることにしました。

この山です。名前は「Nà Lay」と言います。
標高は600メートルらしいので、まあ余裕かなとなめていたんですが、これが甘かったです。
日本のような綺麗な整備された登山道をイメージしてた僕が大バカものでした。

これが登山道でした。
1人がギリギリ通ることのできる、岩の道。。
基本的に岩の道を登っていくのが、この山の特徴でした。
しかも、この日は霧雨が降っていたのでさらにハードモードに。

道無き道を進みます。(道あるけど)
本当に想像以上に険しくて、危ない道のりでしたので、お年寄りやお子様、体力に自身のない方はやめといたほうがいいと思いますよ。
毎日ジムに通ってる僕ならそれほどきつくはなかったですが、それでも結構大変で疲れました。
そして、登ること3〜40分後。
ついに。。。

頂上に到着!!
田園地帯と連なる山々を見渡せる景色はまさに素晴らしい景色でした。
これは険しい山路を乗り越えた者だけが、得られる感動と高揚感。これが山登り。マイナスイオン。
下りは滑らないように気をつけて降りれば、余裕の道のりなので、歌いながら降りて行きました。
博物館で地域の歴史を知る
山を登った後に、最後はバックソンの博物館へ行きました。

この地域では、昔のフランス植民地時代に、フランスに対する反乱戦争などが起こった場所です。
かつて、この付近の山でこもっているフランス軍をベトナム人民軍が追い払った歴史などもあります。
そう言った直近の歴史から、古い古い石器時代の歴史の資料まで様々なものがあります。
小さい博物館なので、1時間もあれば余裕でみて回れます。

なんか見覚えあるやつもありました。
こういうやつって、歴史博物館に行ったらだいたいあるよね。
そして、だいたい乳をさらけ出してる。

この地域には実はタイ民族以外にもヌン民族やザオ民族など、多くの少数民族が住んでいます。
それらの分布割合や、土地がどのように利用されているのかの分布が地図で表示されていて、興味がある人にとってはとても面白い地図でした。

これらはフランス植民地時代の反乱戦争に関する資料ですね。
他にも実際に使われた銃など、多くのリアルな展示物が飾られてありました。
このように、この地域の歴史がよく知れる博物館だったので、勉強にもなりすごく面白かったです。
バックソンからハノイへ帰り、旅を振り返る
あとは、ハノイに帰るだけです。
やっとゆっくりできると思っていたら、帰りのバスでさらなる洗礼を受けました。

日曜日の午後だったせいで、田舎からまたハノイに出てくる人がものすごい多かったんですね。
そのせいで、バスの定員をはるかに超えてすし詰め状態にされて、行きと同じようなガタガタ運転でハノイまで運ばれていきました。
僕は運よく座れたからよかったものの、途中から来た人は、このキツキツのガタガタで3時間以上の道のりを立って帰らないと行けなかったので、相当きつかったと思います。
そうして、帰りのバスでさらに体力を消耗して、ハノイに帰ったのでした。
今回、ベトナムの田舎への旅をしたわけですが、楽しかっただけでなく、色々と考えさせられる良い機会にもなりました。
正直、バックソンの生活環境は悪くて、僕が子供の頃過ごした街とは全く違いました。ぶっちゃけ僕たちからしたら、こんなところで生きていけるのか?という感じです。
でも、そこに生きている人たちはみんな生き生きしてて、すごく楽しそうだったんですね。
ショッピングモールもない、美味しい料理もない、発展した便利な電子機器も少ない。
それでも、そこに住む人たちはすごく幸せやと思うんですよ。
僕たちは発展してない地域に住む人たちを見て、大変そうで不幸だろうと感じてしまう人も少なくないと思いますが、そうではないと思います。彼らの方がむしろ、発展してしまった世界に住んでいる人たちを見てかわいそうだと思ってるかもしれませんよ?
そう考えると、ITなどの技術の発展が人々の生活を必ずしもより良く豊かにするとは限らないんじゃないかなと思いました。
むしろ、SNSなんかは便利な一面、僕たちのプライバシーはどんどんなくなっていき、ストレスも増えていってると言えるかもしれません。一見、SNSが僕たちを幸せにしているようで、実は不幸せに向かわせていってるのかもしれません。
それは、ITで新しいサービスを作って世の中をより良く変えていこうと思っている僕にとって、辛いながらも受け入れて、考えて立ち向かっていかないと行けない現実だと思いました。
また、今回の旅では僕にとって美味しい料理がなかったので、「この地域はまともに食べられるものがないなあ」と一緒に旅してたベトナム人彼女に言いました。
そうすると、「確かにそうだね。私もそう思う。でも、私のお母さんの時代は美味しいか美味しくないかは重要じゃなかったらしい。食べられるか食べられないかだけが重要だったんだよ。私は今回の旅で、自分がいかに恵まれている環境にいるかわかった。」と言われたのです。
そう言われて、僕は頭がグラーってきましたね。
僕は確かにその食べられるか食べられないかが重要という感覚にはなったことがないな、と。
今の日本でもそのような感覚をよく知っている世代はおそらく僕らの祖父母以上の世代の80歳以上とかの方々なのかなと思います。そして、間も無くそういった世代も、日本にはほとんどいなくなるでしょう。
しかし、ベトナムでは20歳の彼女の両親の世代がそういう時代を生きていたのです。
そのことは改めて、ベトナムという国が最近までどういう状況の国だったかを思い出させてくれたし、これだけ都市部が発展しているのも本当にここ最近の話なんだなと改めて感じました。
僕にとって、旅は僕の人生を広げてくれるものです。
新しい場所に行き、新しい世界を知ることで、僕の考えはより深く広いものになっていき、視野はより高く広いものになっていきます。
普段の生活では気づかないものを気づかせてくれて、見えないものを見せてくれます。
なので、僕はこれからも旅をします。
皆さんも、日本という恵まれた環境に生まれたことを生かして、いっぱい旅してくださいね。
そして、人生をより大きな世界へと広げていきましょう!!
今日はこの辺で終わります。
長い文章を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
んじゃ、またね〜