犬肉を食べる文化の衝撃
僕が初めてハノイに来たのは今から2年半以上前のことです。
大学一年生の春休み(2月〜3月)に、東南アジアをバックパッカーで横断したんですよ。
実は、それが僕にとって初めての海外でした。
あれはかなり楽しくて、価値観が変わった一つの大きな出来事でしたね。
タイのバンコクから入って、陸路でラオス→ベトナムと横断していったんですよ。
ホテルも交通手段も予約せずに、あるのは帰りのハノイ初の航空券だけでした。
その苦労した旅の結果、僕は日本が大好きになったんですけどね。
日本って最高の国やんって気づいちゃったんですよ。
だから、一生日本で住みたいって思ってました。
しかし、そういう思いがあったからこそ大学生のうちにあえて海外で住んでみてやろうと思って、休学してベトナムで一年間働くことになったんですね。
そうして、結果的に海外生活にはまってしまうわけですが、、、
それは置いといて、当時ハノイに来た僕は街中で衝撃の光景を目にしたのです。
それがこれ。(かなりグロテスクでショッキングな画像なので気をつけてください。嫌な人はパッと飛ばして!!)

犬が丸焼きにされて並べられている。
その当時の無知な僕は犬を食べる人間がこの世界にいるなんて、想像もしてませんでした。
「まじか、ベトナム人は犬を食べるのか・・・」
と、当時の僕にはズドーンとのしかかる重い衝撃を受けたものです。
よくよく調べてみると、犬食文化は中国から来たもので、ベトナムの中でもハノイなど北部特有の文化らしいのです。
なので、南部ホーチミンの人たちにとっても、犬肉を食べる文化は嫌な人が多いらしいですね。
現在の食犬文化のリアル
その後、色々あってベトナムで住み始めたわけですが、ハノイの街で犬肉をあまり見なくなりました。
かつて旅行で来た時はすごい頻繁に犬の丸焼きを見かけてた気がするんですが、ハノイ全体としても食べる量が減ったのかも?
もしくは、都心部のほうでは嫌悪感を抱く人が多いからあまり犬の丸焼きを晒していないのかも。
しかも、ベトナム人の学生など同年代の友達は犬肉を食べることにすごい嫌悪感を抱いている人が多かったです。
僕が「犬肉を食べて見たい」と言ったら、
「やめて。食べないで!犬肉を食べるのはかわいそう!!」
と言われたんですよ。
これも衝撃でした。
「いや、おめーら犬肉食ってるやん!!」
って当時の僕は思いましたよね。
しかし、実際今の若い人たちはあまり食べないようです。
田舎出身の子や家庭によっては好んで犬肉をよく食べる子ももちろん多いですが、学生の一般論としてはかわいそうという意見が多く感じました。
その後、実際に犬肉を食べたりもしました。
詳しくはこちらの記事の第3位をチェックしてみてください。
そして、最近ではついに犬肉を食べるのが政府によって禁止されるというニュースが少し話題になりました。
それで、僕は思ったわけです。
「実際のところ、ベトナム人は犬肉を食べることについてどう思ってるんだろう。食犬禁止については賛成なのか?」
なので、会社のエリートベトナム人たち(23~30才)を集めて色々と意見を聞いてみたわけです。
今回はその彼ら若い世代の意見をまとめてみました。
そんな、今のベトナムの中心世代の食犬に関する意見をどうぞご覧ください!!
ベトナム人は犬食文化を禁止すべきと思うのか!?
まず、大前提としてこの意見を伺った人たちはみんな犬肉を食べたことがあります。
そして半分以上の人が今もよく犬肉を食べるらしいです。

うんうん、そうですね。
僕も全く同意見です。
牛や豚は食べていいのに、なぜ犬はダメなんだと。

かわいそうだと思っちゃうよ。
牛さんや豚さんもみんな僕たちの友達だよ!!
僕はそう言ってやりたい。

それに、残酷だというけど、食べる時には肉だから犬かどうかなんて気にしなければわからない。
殺すのも僕じゃなくて業者の人だから気にならない。
ものすごい現実主義ですね。
まあ、間違いないですよ。
実際、食べる時はただの肉なので犬の肉かなんて気にしなければわからないですからね。

食犬を禁止にしてしまうと、ハノイの食文化の一つが失われてしまうよ。
なんだか、ハノイの食犬問題って他人事に思えなくなってきました。
日本もクジラを食べる伝統的な食文化があったけど、世界からの批判によってほとんど失われてしまいましたもんね。
僕なんて、クジラの肉を食べたこと一度もないですし。
そういった伝統的な食文化がなくなることってどうなんでしょう。
少し考えさせられますよね。

そこで、犬肉を食べることが野蛮だと世界から批判されて観光客が減ってしまうのは良くないと思う。
野蛮だと思われないために、食犬文化はやめたほうがいいのかもしれない。
確かに、そういう意見もあるようですね。
でも、そもそも牛や豚を食べることだって、昔の日本人にとっては野蛮だったわけです。
当時の日本人にとって、牛は農業を助けてくれる友達・家族みたいな感じですからね。
それが今では普通に食べてるわけですが。
つまり、野蛮だなんだなんていうのは、ある文化の人々が自分たちの文化にないから認められないだけであって、気にする必要はないと思うんですよね。

もし、犬肉を禁止にしてしまったら、そういう仕事をしている人たちが困ってしまう。
それに犬肉が好きで食べている人もたくさんいる。
彼らは犬肉を食べられなくなったら、とても悲しいよ。
食犬を禁止にすることで、悲しむ人がたくさんいるのだから、禁止にすべきじゃないよ。
食べたい人が多いのだから、食べさせてくれたらいいじゃないか!
食べたくない人は勝手に食べなければいい。
法律の変更によって、仕事ができなくなることは犬肉に限らずよくあること。
それはビジネスをする上でのリスクの一つなので、仕方ないかなとは思うけどね。
最終的にみんなに結論を聞きました。

犬肉を禁止にしたい理由もわかるんだけど、やっぱり犬肉は美味しいし好きな人が多いから、禁止にしないでほしい。
みんなで美味しい犬肉を食べに行きましょう!!
ということで、最終的には犬肉を食べることには肯定的で禁止にすべきではないということになりました。
僕もその意見に賛成です。
別に禁止にする必要はないと思うんですよね。
ただ、これを学生たちに意見を聞いたら、また全く違う意見が聞けそうだなとは思いました。
色々と賛否両論ある食犬文化ですが、僕はハノイの伝統的な食文化の一つとして残っていけばいいのになって思ってます。
食べたい人は食べればいいんですよ。
そんじゃ、今日はこの辺で。
またね〜
だから悪いことじゃないと思う。